ジョンジョンフローレンスと共に、2016年と2017年にWCTの頂点を極めたPYZEL SURFBOARDS。2018年と2019年には、Best Performance Short Boardを連続受賞する等、輝かしい結果を残し続けている。PYZELの日本での販売を黎明期から支えて来たPYZEL JAPAN 代表の冨田尚治氏に、PYZEL SURFBOARDSのスピリットやPYZELの創立者であるジョン・パイゼル氏 (John Pyzel)と元CTチャンピオンのジョンジョン・フローレンス(John john Florence)との強い絆、各モデルの特徴などについてお話を聞いた。
<Pyzel Softboardsのライダーのコンテスト実績>
ジョンジョン・フローレンス
2016 WCT チャンピオン
2017 WCT チャンピオン
ジョン・パイゼル氏とジョンジョンフローレンス氏
by Pyzel Surfboards Japan INSTAGRAM
(ここからがインタビューになります。)
[AO] PYZELと言えば、ジョンジョンフローレンスという有名なライダーもいますし、私はショートボードでの印象が強かったのですけれども、ロングボードも提供されてるんですね。
[PYZEL JAPAN 、以下PY] そうですね、もうかなりそういったイメージ(ショートボードで有名)が強いかと思います。80%程はもうパフォーマンスショートボードですね。

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Best Performance Short Board賞を連続受賞
[AO] PYZELのサーフボードの特徴はございますか?
[PY] このGOAST FAMILYというのが、2018年にBest Performance Short Boardという賞に選ばれまして、そのゴースト(GHOST)デザインを基に、ステップダウンしていったボードが、 シャドウ (SHADOW) 、ファントム(PHANTOM)、 グレムリン(GREMLIN)の3モデルになります。これが今一番人気が有るシリーズになります。2018年のゴーストの受賞に続いて、このシャドウが2019年のBest Performance Short Board賞を、つい昨夜獲得しました。この辺はジョンジョン・フローレンスを筆頭に、ジャック・フリーストンですとか、日本のライダー、インターナショナル(国際)ライダーも今、大会ではかなりメインで使ってます。
[AO] 特に評価されている点はどの辺りになりますか?
[PY] そうですね、フロー感とスピード、あと反応性ですね。
[AO] フロー、水流の取り扱いは、コンケーブなどが使われているのですか?
[PY] そうですね、ロッカーバランスとコンケーブ、まぁアウトラインも含めて、総合的に高いレベルのフロー感を達成しています。

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[AO] コンテストでよく使われるのは、このシリーズの内、どのモデルですか?
[PY] ハイパフォーマンスがシャドウなので、この辺りがよく使われてますね。ゴーストだと、だいたい波サイズが5ftから10ftなので、波サイズが胸位から本領を発揮するモデルになりますね。
[AO] ジョン・パイゼル氏は日本のオフィスに来られることも有るんですか?
[PY] オリンピックで来る予定だったんですけど、こういう状況化※なので、まだ未定です。
※コロナウイルスの影響です。
SURFBOARDS BUILT BY SURFERS
[AO] ジョン・パイゼル氏について教えてください。まだシェイピングなどもされてるんですか?
[PY] はい、まぁ、ボードのデザイン全般ですね。今CADでデザインしてるんですけど。CADソフトでデザイン全般を担当して、全てのものは、彼がデザインしています。工場で大量生産というのは極力やらないようにはしてますね。
[AO] ハンドシェイプメインで、ということですか?
[PY] いや、マシンは使っているんですけども、例えばタイとか中国などで工業製品と同じように、サーフィンを知らないビルダーを使って、サーフボードを作ってるメーカーさんが今多い中、PYZELでは、そのような生産の体制は取らないという風にしています。サーファーが全て手を加えて、サーフボードビルダーとしてボード製作に携わって行くという意味合いの、”SURFBOARDS BUILT BY SURFERS”(サーファーによって作られるサーフボードの意味) というキャッチフレーズの下、今サーフボードを作っています。
[AO] マシンは使われているけれども、サーフィン、サーフボードに熟知された方が制作に携わられてるんですね。
[PY] はい、全ての工程ですね。シェイプから、塗装、グラッシングにしろ、全部、サーファーが魂を込めて作っています。一般的にメーカーが有名になるにつれて、大量生産、例えば中国で、サーフィンも知らない、サーフボードも知らない人が作っている、というケースも多々あるんですが、コストを安く抑えて利益を出そうという流れなんですけども。そこはPYZELとしては本意ではないと。多少コストがかかっても良いものを、喜んでもらえるものをみんなで作っていこうという、キャッチコピーというか、企業理念を持って今やっています。
[AO] 素晴らしいですね。目に見えなくても熟練の目や手を持たれている方が実際にボードの制作に携わられているのと、そうではないのでは、やはり差が出てくるのかなという気がいたしますね。
[PY] 有名になるにつれて、ボード制作のコアな部分は度外視になり、捨ててしまう、まぁ経済的なもののために、どうしてもそこは折れてしまうシェイパーなりメーカーなりが多いんですけども、そこは見失わずにやって行こうと今年改めてメッセージとして設定しました。以前からそのような理念ではあったんですけど。
[AO] 以前からの理念を再認識することで、特に今年からまた原点に戻ろうということですかね。
ジョンジョンフローレンス氏
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[PY] 企業コンプライアンスとして、各工場にも”SURFBOARDS BUILT BY SURFERS”という考え方を周知をしてボード制作をしています。元々の理念を今年から明確にして、初心に帰るという意味ですね。ワールドチャンピオンをジョンジョンが獲って、ブランド的にもオーストラリアや世界中で今、伸びているっていう状況化なんですけど、やはりちょうど方向性を見誤らないように、2020年は岐路に立っていた時期なので、改めて、急激に大きくして利益最優先にして行くような、その企業理念なり、サーフボードメーカー、ブランドというのは避けたいということです。ここで数字が伸びなくとも、良いものを一歩一歩やっていくというのが理念ですね、今年の。
[AO] 良いものを作り続けて、クオリティ(品質)に拘り続けられていくと、 長い目で見ると、評価ですとか、ブランドですとかも付いてくるのかな、という風に思います。
PYZELチームの絆
[AO] ジョン・パイゼル氏とはどのような間柄でいらっしゃるんですか?また彼はどんな人柄ですか?
[PY] もう彼とは25年くらいの付き合いになります。当初PYZEL SURFBOARDSというブランドを立ち上げた当初からの付き合いで、海外で一番最初に販売をスタートしたのが日本です、私が始めたので。もう本当に食えない時代から、共にやって来たので。
[AO] 最初、売り上げっていうのは苦戦されてたんですか。
[PY] もちろん新しいブランドというのは、なかなか認知されるまでは時間もかかるし、良い物でないと芽が出ないというのは有ります。ジョンジョン・フローレンスが、当時母子家庭で、そんなに裕福な家庭では無く、サーフボードが買えなかった時代に、彼が5歳位の時ですね、作ってあげてたという時代で。その中で、もちろん(彼が)こんなに有名になるとは思ってもみなくて。やっぱりジョン・パイゼルが、技術とか、そういったところでサーフボード、サーフィンをする喜びを与えられたら、という優しさから、子供に対してはそういった対応をしてましたね。子供用のサーフボードについても、かなり値段を安く、利益を度外視してやっている状態です、アメリカでも。
[AO] そういった手助けが有ったから、ジョンジョンフローレンスも頭角を現して、チャンピオンにまでなることが出来たんですね。
[PY] 何年か前に、ジョンジョンにかなり高額なライダーのオファーが他社のサーフボードブランドから有ったんですけど、ジョンジョンもお金では無い、ということで全部断ったんです。凄く人情深い、ファミリー的なスタイルで、特にハワイはそうですね。ジョンジョンはハワイ生まれで、今もハワイにいます。
[AO] ジョン・パイゼル氏は、ジョンジョンに限らず、いろんなお子さんに、サーフィンがしやすいように、支援されてたんですね。それが、ジョンジョンのチャンピオンという結果にも結び付いたということですね。
ジョンジョン・フローレンスの負傷
[AO] 2019年のCTは、ブラジルのイタロ・フェレイラが優勝しましたが、ジョンジョン・フローレンスは怪我に見舞われて不運でしたね。
[PY] そうですね、昨年、ジョンジョン・フローレンスもかなり調子が良くて、わずか数戦しか出ていないのに、最終レーティング7位、怪我をしてしまって、ブラジルで。それで、半分以上出ていなかったんですけども、最後のパイプ※だけは出て7位に、アメリカの中でも2位までになって、オリンピックの出場まで決めたんですけど。もし、ジョンジョンに怪我が無かったら、多分(ワールドチャンピオンを)取ってただろうと思います。
※CT最終戦の会場はハワイで、パイプ(ライン)マスターズと呼ばれます。
[AO] 彼が本調子で有れば、2019年もワールドチャンピオンを、取っていたかもしれませんね。
[PY] そうですね、それ位のサーフィンを前半してましたので。
[AO] また、調子を取り戻して、本来の力を発揮して欲しいですね。彼も、大変人気のあるサーファーですし。
[PY] 今、子供たちにとって、一番のヒーローは、ジョンジョン・フローレンスだと思います。先ず名前が挙がりますので。5戦目で怪我をしてしまったんですかね、ヒート中に。その前に、2戦目、4戦目優勝してるので、ほぼ出てないのに、7位というのは凄いことで、ある意味凄いリザルト(結果)だと思います。
[AO] そうですね、それだけ昨年の最初は素晴らしいサーフィンをしていました。今年は、怪我を直して復調出来そうでしょうか。
[PY] そうですね、去年も最終戦には出てますので。今年は本調子に戻して、出場の準備を万端にして、オーストラリアに渡ってるんですけど、こういう状況化なので、第一戦目は中止が決まりました。
ジョンジョンフローレンス氏
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一番クオリティが高いボードを日本へ
[AO] 日本で販売しているボードは、どこで作られているのですか。
[PY] 全部ハワイですね。日本は距離的にも近いですし、ハワイでジョンパイゼルの意向が一番反映されやすいので。PYZELのメイン本社はハワイで、本社オフィスはカリフォルニアにもあるんですけど、ハワイからほぼカスタムオーダーになります。ボードはほぼシェイプブランクスの状態で日本に輸入して、グラッシングに関しては日本の繊細な技術が評価されていますので、仕上げは日本でやっています。
[AO] そうなんですか。
[PY] 一番クオリティの高い良いものが国内では流通しています。
[AO] 日本向けに関してだけ、グラッシングは日本でしているんですか?
[PY] そうですね。
[AO] 他国向けですとハワイでそのままグラッシングもされるのですか?
[PY] ハワイでグラッシングしているものも、中にはありますし、カリフォルニアのものもあるんですけど、だいたいUSAからの品物が、日本に全部入って来ています。ただヨーロッパですとかオーストラリアは、サーフボードに関税がありまして、どうしても輸入がし辛い国ではあります。サーフボード業界っていうのは、国をあげて守られています。日本の農業と一緒ですね。なのでオーストラリアなどはライセンス生産を行っています。なので一番品質の高いものを提供しているのはハワイであり日本ではないかなぁと思います。国際的に見ても、っていう自負はあります。
[AO] PYZEL JAPANのサービスとしましては、サーフボードの販売、サーフィン関連のグッズの販売でしょうか。
[PY] サーフボードの販売と、PYZELのソフトグッズ等になります。
[AO] 新品のボードの販売がメインですか?中古のお取り扱い等もありますか?
[PY] 中古もあります。
[AO] ボードはショートボードがメインだとお聞きしましたが、ミドルレングス、ロングボードのラインナップも有りますよね?
[PY] 有ります。
[AO] こちらのお客様は、周辺の鵠沼でサーフィンをされる方が多いんですか?
[PY] そうですね。遠くは愛知県からもいらっしゃいますし、後、ディーラー様、サーフショップを経営されている方も見に来られたりします。
お薦めのサーフボード
[AO] 遠くからも来られるんですね。富田さんの普段のサーフィンのスタイル、どこのビーチで乗られているとか、どんなボードを乗られているなどを教えていただけますか。
[PY] ショートボード全般を、今は乗っていますけども、年齢もありますので、鵠沼海岸とか、ビーチブレイクで力のない、スモールな波質が多い状況下の中では、ファンボード、ハイファン(Hy Fun)っていうボードを、今はよく使っています。
[AO] ハイファン (Hy Fun) はPYZELのボードですか?
[PY] そうです。
[AO] 乗り心地はいかがですか?
[PY] 乗りやすいですね。本当に、オールラウンドに、レベル問わず使えるボードなので。ちょうどそこに。

[AO] 拝見してよろしいですか?こちらがハイファン (Hy Fun) ですね。何フィートくらいですか?
[PY] これは、一番おすすめなんですけど、シックスシックスですね。

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[AO] どういうコンディションの時におすすめですか?
[PY] そうですね、波が弱い時も波が強い時もお薦めですよ。台風位置も、十分強いですし。波質・波サイズ選ばずに。ただドルフィンスルーで、波の下をくぐる時、沈んでないといけないので、それがちょっと浮力が高いので、ちょっときついなみたいな。
[AO] なるほど。ドルフィンスルーでも、斜めから水面に入れるようなコツがいる感じですかね。
[PY] そうですね。ちょっと要領が。
エディのオープニングセレモニーでのジョン・ジョン・フローレンス氏
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ジョン・パイゼル氏が一番愛しているボード
[AO] 他に、お薦めのボードは有りますか?
[PY] お薦めなのは、最新の2020年のモデルなんですけど、パイゼリアン2( PyzAlien 2 )です。こちらはシェイパー自身が一番愛してるボードの一つでもあって、それで自分のパイゼルという、パイゼリアンとしてっていう、名前になっています。自分のパーソナルデザインボードの一つです。それが長年、十年来売れ続けているという流れでリメイクした最新版です。
PyzAlien 2 Model
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[AO] PYZELの中でもベストセラーに近いものですか?
[PY] はい。長年売れています。
[AO] 他のモデルと比べて特徴的な部分はありますか?
[PY] 特徴はスタビーなアウトライン、ノーズワイド、テールワイドであって、その中でスペシャルロッカー、本当に力のない波から、海外のジーランドとかポイントブレイクまで、これ一本で遊べます。どこでサーフィンしても、本当に満足のいく、オールラウンドスタイルのボードに仕上がっています。

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[AO] スタビーなワイドラインっていう点をもう少し詳しく教えてください。
[PY] スタビーとは、ぼってりとした、ずんぐりっていう意味なんですけど。普通はセンターから後ろにボリュームがあるボードのデザインですが、 特徴としては、 それを前に持ってきているのでパドルもし易いですし、テイクオフも早いです。そういう中で、パフォーマンス性も犠牲にしていないデザインで、ある意味珍しいタイプの板なんです。そういう中で、今現在に至っては、トレンドがほぼこういうボードにシフトしてきている、デザインが追い付いて来ているというのが、昨今の流れですね。
[AO] 最初に、パイゼリアン(PyzAlien)が先陣を切られて、トレンドが追いついて来たということですね。
2019年Best Performance Short Board受賞のボード
[PY] そうですね。その中でこういったシャドウ(SHADOW)とか、これが本当に、昨年はかなり世界的に大ヒットし、 2019年のBest Performance Short Board賞を獲ったモデルです。
Shadow Model
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[PY] これがジョンジョン・フローレンスのフラッグログ、ジョンジョンシグネチャーというものです。

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2018年Best Performance Short Board受賞のボード
[PY] これは2018年にBest Performance Short Board賞を獲ったGHOSTというモデルです。
Ghost Model
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[AO] 先ほどのモデルと比べて差というのはありますか?
[PY] テールがラウンドピンテール、ちょっと絞ったテールで、もちろんワイデストポイントとか厚みバランス的には同じデザインで、 厚み自体がちょっとセンターよりも上に来ています。その分テールも薄いですしテーパーにはなっているんですけれども、本当に胸から上のポイントブレイクとか滑降とか、リーフの波質にはものすごく合って、ジョンジョンも、これをいまだにメインで使っているんですよ。

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[AO] そうなんですね。ここにジョンジョンのマークがついてますもんね。
ジョンジョン・フローレンスモデルのソフトボード
[PY] 日本で結構ウェーブプールですとか、そういった流れでソフトボード、スポーツボードっていうのが近年需要が高まっているんですけれども、固くない材質ですね。ソフトトップなので。これが新たにジョンジョン・フローレンスのモデルでPYZELとコラボして今年(2020年)の夏に発売しました。

[AO] ウェーブプールだとか初心者の方が練習するには良いですか?
[PY] そうですね。まぁ一般的に相談でしたら、ロングボードもありますし。
ジョンジョンフローレンス氏
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サーフィンスタイル、最高のサーフエリア
[AO] 普段は、鵠沼とかでよく乗られてるんですか?
[PY] 名古屋生まれなんですけど、宮崎に25年以上暮らしていまして。
[AO] 最近も、宮崎に行かれるんですか?
[PY] 宮崎は、日本で一番良いサーフエリアなので。波質もさておき、人もそれほど混まないので、凄くそういったライフスタイルが、自分のサーフィンのスタイルですね。
[AO] 宮崎で、お薦めの良く行かれるビーチはありますか?
[PY] 木崎浜ですとか、日南の梅ヶ浜が凄く綺麗です。あと北ではお倉ヶ浜とか凄く良いビーチがあります。あとリーフブレイクが点在しているので、ポイントブレイクで、身内で5人10人で、パーフェクトな波を貸切ることも出来たりします。200m位ロングライド出来たりとか、そういうサーフィンが、まだまだ可能ですね。

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[AO] そうなんですね。今先ほど挙げていただいた場所が、全てリーフなんですか?
[PY] いえ、リーフは別に有って、先ほど挙げたものはビーチですね。
[AO] リーフは別に有って、そういった贅沢な環境があると。いろんな方に宮崎を訪れて楽しんで頂けるといいですね。
椎葉順プロの宮崎プロジェクト
[PY] そうですね。私のチームライダーでジャパンライダーの、椎葉順というプロサーファーがいるんですけれども、彼が、今年宮崎空港から5分のところに、サーフショップをオープンするので、そこに試乗ボードを常時置いて、試乗しながら宮崎に行けるという企画を、今進めています。ウェットスーツ一枚で、ボードは向こうでレンタルして、何日か使用して、帰りはそのまま空港近くなので、戻していただいて、オーダーして頂ければ、オーダーボードの価格からレンタル料は差し引きますということです。同様にディスカウントしていくスタイルを、ハワイもやってるんですよ。同じスタイルをスタートします。
[AO] 面白いですね。 そこの椎葉さんが店長になられる宮崎のショップは、PYZEL JAPANのショップという形ですか?
[PY] はい、そうです。
椎葉順プロのショップ Camel Surf
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海洋保護・自然保護の取り組み
[AO] あとは、私共のマガジンは自然などに焦点をあて、自然とともに歩んでいく、暮らしている方々にフォーカスさせていただいています。海ですとか、それ以外にも山ですとか、自然に対して富田さんが普段思われて感じていることはありますか?
[PY] そうですね、ハワイもそうですけど、プラスチックごみ、海洋のプラスチックごみの浮遊物っていうのが問題になっていまして、ジョンジョン含めて、そういったプラスチックを減らそうという活動を今しています。ジョンジョンのチーム、ファミリーの中にはジャックジョンソンも、近隣の仲の良いチームの一員で、そういう中でジャックジョンソン含めて、 ストローに至るまでプラスチックを減らしていこうとしています。ですので、こういったエコバックですとか、マイストローを販売しています。
[AO] カフェでもプラスチックストローの廃止が進められてますね。
[PY] そうですね。あと紙袋も始めました。ジョンジョンのデッキパッドなんかは、梱包に関してはプラスチックを一切使わないという流れで今店舗でやってますね。
[AO] こういった形でプラスチックを省かれているということですね。
[PY] まぁ全て無くすっていうのは難しいので、極力無駄になるもの、バックですとかそういったところで極力行っています。将来的な話なんですが、サーフボードの内側にあるポリウレタン、硬質ポリウレタンっていうものがARCTIC FORMというのを使ってるんですよ。アメリカの熊のマークの。そちらでPYZEL専用のフォームを作っていまして、ゆくゆくはミドリムシから作った石油から作るエコフォームというものに全て変えていくという流れで今います。サンディエゴの大学の研究がベースになっています。
[AO] すごいですね。本当に自然に対してケアをされているメーカーブランドさんであるというのがよくわかりますよね。素晴らしいです。
サーフィン初心者の方へ
[AO] ではサーフィンを始められたばかりの方、若いサーファーの方になにかお言葉があればお願いします。
[PY] そうですね、サーフィンというのは自然と戯れるスポーツでもあり、自然を理解していないと痛い目にもあうと。危険も伴うので。
[AO] そうですよね。流されたり亡くなられたり。
[PY] そういった事故も近年多くなっています。けれども、やはり波に乗らなくても、海に浸かっている状態でも、マイナスイオンですとかそういったものが得られますし、リラックスもできるので。
[AO] リラックスして気持ちいいですよね。

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サーフィンをして人生が変わる
[PY] もちろん波に乗って、水面を滑走していく浮動感っていうのも味わった人でないとわからない部分なので、やはり自分の経験上、サーフィンをして人生が変わったっていう人を、かなり何人も見ていますので、そういった中で自然を感じる、素晴らしいスポーツではあるので、海に囲まれた日本であるがゆえに、そういった環境も整っていますので、是非サーフィンていうものをスタートとして、自然と触れ合ってもらえたらな、という思いは常々あります。
[AO] ありがとうございます。私もサーフィンをしていると本当にリフレッシュできるので。
[PY] 今年静岡県にウェーブプールも完成するので、やはり海が怖いという方もいると思いますので、そこでトライして、チャレンジしてみるというスタイルも、これから可能になってくると思います。
[AO] ウェーブプールで、慣れたり自信をつけたりして、徐々にステップアップっていうのも有りですね。
[PY] オリンピック種目になったので、一般の方に、サーフィンてどんなものかという、メディアなり露出っていうのも、増えて来るかと思いますので。
[AO] そういったところ注目されるといいですよね。
(ここまでがインタビューになります。)
輝かしい成功を収めてもなお、 「ビルトバイサーファーズ」のメッセージの下で 、品質に拘ったサーフボード作りを続け、前進を続けるPYZEL。環境へ配慮した素材の選択や、子供たちへの支援等、パブリックなものに対する温かい姿勢やサポートを、頼もしいと感じる人も多いはずだ。
多くのファンがジョンジョンフローレンスの完全復活を楽しみにしている。彼が完全復活し、再び世界の頂点に立った時には、彼に抱えられたPYZELのサーフボードが、嬉しそうに佇んでいるはずだ。幼い日のジョンジョンがPYZELのボードを手にした時から20年以上、強い絆で結ばれたPYZELとジョンジョンは、これからも我々に、サーフィンの楽しさを教えてくれることだろう。
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