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FIREWIRE SURFBOARDS JAPAN
戸塚勇人氏インタビュー Vol.1
~Firewireのサーフボードアーキテクチャー解説~

Firewire、モダンなサーフボードブランドの中で、テクノロジーの先進性は他の追随を許さないパワフルなブランドだ。サーフボードの形状も先進的な機能と思想から生まれた独特の美しい形をしたものが多い。性能も最新テクノロジーを基盤とした最高レベルであり、未来感が半端ないサーフボードブランドだ。

ロングボードのラインナップを中心に使用されているティンバーテックの桐のスキンデッキの美しさは目を見張る。これは映えるな!!などと軽口をたたいている場合ではなく、本当に美しく、クールなデッキスキンなのだ。頬ずりして愛でたくなること間違いなしである。

そして、サーフィン界のダブルスターである、ケリー・スレーターとロブ・マチャドがサーフボードのデザインプロデュースや、シェイピングに携わっている。SLATER DESIGNSのラインナップは、ケリー・スレーターがデザインとプロデュースを行い、MACHADO SURFBOARDSのラインナップは、ロブ・マチャドがデザインとシェイピングを行っている。また、ダニエル・トムソンという天才シェイパーもハイクオリティボードを創造し続けており、注目度大だ。

ケリー・スレーター(Kelly Slater)、ロブ・マチャド(Rob Machado)、進藤晃、スチュアート・ケネディ(Stuart(Stuey) Kennedy)がFirewireのライダーであり、他にミシェル・ボウルズ(Michael Bourez)、テイラー・ジェンセン(Taylor Jensen)も、Firewireのサーフボードを使用している。

またタジ・バロウ(Taj Burrow)もWSL World Tourを引退したが、以前はFirewireサーフボードを使用していた。EPSのみのサーフボードメーカーで、これほどWSLで実績を残しているメーカーは他に見当たらない。

<Firewireのサーフボードを使ったサーファーのコンテスト情報>

テイラー・ジェンセン (Taylor Jensen)
2011 WSL World Longboard Tour Championship 優勝
2012 WSL World Longboard Tour Championship 優勝
2017 WSL World Longboard Tour Championship 優勝

ケリー・スレーター (Kelly Slater)
2019 Vans Triple Crown of Surfing 優勝

タジ・バロウ (Taj Burrow)
2007 WSL World Shortboard Tour Championship 2位
WSL史上初のEPSボードにおける優勝

今回は、Firewire Surfboards Japanの戸塚勇人氏に、MACHADO SURFBOARDSのSEAWOLF、SLATER DESIGNSのSci-Fi 2.0、天才ダニエル・トムソンによるEL TOMO FISHについて話を聞いた。また、HELIUM・LFT・ティンバーテックというFirewire独自のサーフボードアーキテクチャーについても解説をいただいた。

(インタビューはここから)

Firewireのサーフボードアーキテクチャー LFT・HERIUM・ティンバーテック

[Web Media AO, 以下AO] Firewireのサーフボードには、LFT、HELIUM、ティンバーテック等、いくつかの材質というか構造の違いが有ると思いますが、どのような違いが有るか教えていただけますか?

[Firewire, 以下FW] 基本的にFirewireのサーフボードは、全てEPSのフォームなんです。

[AO] フォームは全てEPSベースなんですね。表面の作り方がどうなっているかでLFTとかHELIUMとかティンバーテックに分かれるということですか?

[FW] 要はEPSの素材で、構造というか作り方の違いという感じです。

[AO] 大まかにいうと、ティンバーテックは表面が木材のデッキのスキンになってるのかなと思うんですけども、それ以外でこの3点の構造上の違いはどの様な違いがあるんですか。

LFTとHELIUMの構造解説と特徴

[FW] まずLFTっていうモデルですと、一番今までのサーフボードに近い、センターストリンガータイプの構造になってるんですよ。なので今までの従来のPUボードに近い乗り味ですね。

[AO] なるほど。ではEPSなんだけれども、センターストリンガーを通して、さらに強化されているっていう感じなんですね。

[FW] はい、HELIUMってヘリウム、ヒーリアムって英語読みでなってるんですけど、日本語読みだとヘリウムです。ヘリウムってすごい軽い素材じゃないですか。そのヘリウムみたいに軽くて、尚且つフレックスが反応が早いんですよ、HELIUMって素材は。さっき言ったセンターストリンガーと違って、HELIUMっていう構造は両サイドの…、ちょっと持って来ましょうか。

※構造図を見せていただきました。

Firewireのサーフボードアーキテクチャー
(picture by Firewire Surfboards)

[FW] さっき言ったLFTっていうのがこのセンターストリンガーって言って、真ん中にストリンガーがあるんですよ。これがボードの構造図なんです。HELIUMっていうのは、真ん中にストリンガーが無くて、両サイドにこういう感じで、バルサと桐の混合のパラボリックのレールになってるんですよ。

※パラボリック=放物線状の形のこと

[AO] バルサと桐ですか。

[FW] 要は、サイドにパラボリックレールって言うんですけど、センターストリンガーの代わりにすることによって、今までってセンターストリンガーだと、こういう感じで、まぁ例えばこれが脚だとすると、こういう感じで真ん中に芯があるんで、この振動自体が真ん中の芯を通してビヨーンと広がるんですけど、このHELIUMは真ん中に芯が無いじゃないですか。なのでこの振動がサイドまで行って、このサイドのところから、その振動がフレックスして反動で返ってくるんですよ。そうすることによって、今までにないしなり感がすごい出るので、加速のスピードが今までにないスピード感が出ると思います。

[AO] そうなんですね。その辺り、従来ですと、EPSとかはPUに比べてあまりしならないみたいな印象あったんですけれども、その辺がEPSだけれども、しなるんですね。パラボリックレールはFirewireの独自の技術ですよね。パラボリックレールが生む高いフレックス性(伸縮性)のおかげで、ボードの伸縮やねじれを、加速スピードに変えられるということなんですね。

[FW] そうですね、HELIUMっていう構造ですと、しなりが使いやすいです。

[AO] そうなんですね。じゃあ軽いのに、しなりもあって非常に乗りやすいという感じですかね。

[FW] はい、そうですね。イメージ的には、ちょっと例えづらいんですけど、普通階段って自力で上がるじゃないですか。それをエスカレーターで昇ってる感じの軽さっていうか楽さが感じられると思います。

[AO] なるほど。

[FW] 最初だけちょっと力いるんですけど、使っちゃえば自動的に進んでくれるので。

ティンバーテックの構造解説と特徴

[AO] そうなんですね。ティンバーテックはどういう性質ですか?

[FW] ティンバーテックはさっき言った、この素材自体が全部、パラボリックのレールっていうことは変わりないんですよ。そこはHELIUMと全く同じになってるんですね。ただ違うのが、これHELIUMの素材なんですけど、このデッキスキン、デッキとボトムのスキンがこれが桐の素材になっています。なので、率直に言っちゃうと、Firewireの中では一番高反発です。あとは、外観的に木目調になるので恰好が良いって感じです。

ティンバーテック構造のTWICE BAKEDモデル
(photo by Firewire Surfboards)

[AO] カッコ良いですよね。私も使われているのを海で拝見したことあるんですけども、カッコ良いなと思いまして、非常にクラシックな雰囲気があって、趣もあり、スタイリッシュですよね。

[FW] 要は本物の桐の木を使っているので、桐ダンスと一緒で年々使うごとに味が出てくるというか、色が濃くなるんです。それから、一本一本手作りで、模様が全部違うんですよ。なので愛着がわきやすいと思います。

[AO] これ反発が高いっていうのは、これもしなりが大きいという事から来てるんですか?

[FW] これもしなるんですけど、Firewireの中では一番固めのフレックス、固めの反発ですね。

[AO] じゃあ、逆にしなりは、他の構造のボードと比べると少ないということですか?

[FW] 少なめです。

[AO] かっちりした乗り心地なんですかね。

ロング、ミッド、小波用ボードなどにティンバーテックが使われることが多い

[FW] そうですね。なので、ラインナップ見て頂くとわかるんですけど、比較的長めのボードですとか、あとはクラシックというか小波系のセカンドボードとしてこのティンバーテックが使われる事が多いです。

[AO] なるほど。ロングボードと、小波系用のちょっと短め、ミッドレングス位で、ちょっと幅や厚みがあって、ボリュームがあるようなボードになりますかね。

[FW] そうですね、幅があるような感じのボードに採用されていることが多いですね。

TWICE BAKEDモデルとシェイパー ダン・マン(Dan Mann)
(photo by Firewire Surfboards)

[AO] 分かりました。ではお客様のニーズに応じて、それぞれの構造のボードをお薦めされるような感じですね。

[FW] そうですね。

アメリカ・ヨーロッパでは世界一のブランドに

[AO] トリップなんかも行かれたりされますか?

[FW] ここ最近はずっと仕事絡めて、毎年一回は、カリフォルニアの方に行けるようにはしています。

[AO] どうですか、カリフォルニアのサーフィンは。

[FW] やっぱりサーフィン発祥の地というか、ここからやっぱりサーフィン文化っていうのが生まれてきた土地柄なので、すごい刺激的な街ですね。

[AO] Firewireも、そういったカリフォルニアから出てきたブランドで、非常に技術的にも先進的ですし、デザインも洗練されていて、非常に人気が高そうですよね。

[FW] そうですね、お陰様で日本は順位までは分からないんですけど、世界的に見ると、アメリカ・ヨーロッパでは世界一のブランドにはなってる位置付けですね。

(Vol.2に続く)

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