~Welcome to Classic Longboarding World!! 偉大なるシェイパーサーファー ロビン・キーガルとアレックス・ノスト~" />

Seakong 田中俊英氏インタビュー
~Welcome to Classic Longboarding World!! 偉大なるシェイパーサーファー ロビン・キーガルとアレックス・ノスト~

Seakongは、多くのユーザーのサーフボード選びをサポート、シングルフィンのクラシックロングボーディングに対する熱い想いと豊富な知識を基に、その楽しみをユーザーに届け続けている。1960年代、サーフィン、音楽、独特のカルチャーが盛り上がった時代、その時代から変わらないデューイ・ウェーバー (Dewey Weber) のボードや、その時代の精神を真に具現化しているクリーム (Creme)、ガトヘロイ (Gato Heroi) 等、60年代、70年代の空気を感じるサーフボード達は、クラシックの良さを知るユーザーのオーシャンライフを豊かなものにしてくれるはずだ。

魅力満載のクラシックテイストサーフブランドラインナップは、 カリフォルニアロングボードカルチャーの発信地オレンジカウンティ等から直送され、ロビン・キーガル (Robin Kegal)、アレックス・ノスト (Alex Knost)、ジャレッド・メル (Jared Mell) ら、スーパースターシェイパーサーファー達によるシェイプだ。

ジョエル・チューダー以降、サーフィンカルチャーにおいて中心的な役割を果たしてきたロビン・キーガル、アレックス・ノストと、彼らの生み出すサーフボードについて、また近年人気が高まっているピッグについて、田中俊英氏に話を聞いた。

(インタビューはここから)

Seakongの特徴と最高のラインナップ

[Web Media AO, 以下AO] Seakongのサーフボードラインナップは、シングルフィンロングボードにフォーカスされているとお聞きしました。そのようなラインナップに決められた背景や、Surf ShopとしてのSeakongの特徴について、また、ロングボードムーブメントに関しての思いを聞かせてください。

[Seakong, 以下SK] 1998年の創業時にはまだまだロングボードリバイバルの過渡期にあってハイパフォーマンスロングボードやモダンロングボードが主流でした。Seakongでも、もともとシングルフィンロングボードにフォーカスしていたわけではなく、サイドフィン付きのロングボード、レールにエッジが施されたロングボードも取り扱っていました。

2000年にロビンキーガルが初来日したとき、トリム&グライドやシングルフィンロングボードについて力説されましたが、正直に言ってそのことが漠然とでもわかるようになったのはずっと後の、今から7、8年前くらいのことだと思います。

その後もシングルフィンだけにフォーカスしていった訳ではなく、実際に現在でも各ブランドのミッドレングスも取り扱っていますし、ただ取り扱っているブランドのシェーパー達のサーフボードに対する考え方(特に時代背景)が明確になるにしたがって、それにつられる形でSeakongのラインナップが変化していったと思います。

Seakongの特徴は3つございます。

まず、Seakongは取扱いブランドすべての日本国内における輸入代理店です。輸入したボードを卸販売せず、直営店のみで販売しているので、アメリカ本国において同等の価格帯で売られているボードであれば確実に20~40%お安くお買い求めいただけます。

2つ目にSeakongでは男女プロロングボーダーをサポートさせていただいておりますが、お店自体はプロサーファーが対象というわけではありません。サーフボードを買ったけど、今のボードに満足していない方、上達できない方の、本当に最適なサーフボード探しをお手伝いさせていただいています。どなたにでも入りやすいお店、絶対にご購入を後悔させないお店作りを目指しております。

3つ目は取扱いの10ブランドのサーフボードのシェーパーは、すべて世界的に認められた真のスーパースターサーファーたちです。いいサーフボードは優秀なサーファーによって作られると言われる通り、シェープにはサーファーとしてのセンスと技量が必須です。そういった意味で私たちのラインナップは世界最高と言えます。

SeaKongのブランドラインナップ
(photo by SeaKong)

クリーム by ロビンキーガル
天才ロビンキーガルが“誰でも簡単にカリフォルニアスタイルのロングボードを楽しめる”というコンセプトにもとづいて作った、イージー&ファンで1本でロングボードライフを満喫できます。

クリーム(Creme)のファットキャット(左)、カリフォルニアン(中央)、プレイデート(右)
(photo by SeaKong)

デューイウェーバー
1960年代に一世を風靡し、当時の時代を象徴するクラシックブランド。周囲の誰よりも速いテイクオフを生み出すパフォーマー、スタイリストは現在もベストセラーとして君臨しています。

デューイウェーバーのパフォーマー(左)、スタイリスト(中央)、プレイナー(左)
(photo by SeaKong)

ハーバー
1950年代より続く、カリフォルニアクラシックブランドの老舗。誰にでも乗りやすいボードを追求する姿勢は今も変わらない。トラッセルスペシャル、チーターなどサーフボード史上に輝く名モデルを輩出しています。

エルモア by トロイエルモア
現在のサーフシーンにおいて20代では抜きんでた実績と知名度を誇り、若年ながらすべてにわたり妥協を許さないそのシェープに対する姿勢はカリフォルニアを 中心に次世代のサーファーたちに圧倒的な支持を得ています。

ダノー
若き日のロビン、アレックス、ジャレッド、トロイらを魅了し、彼らの未来に大きな影響を与えたその歴史観は、まさに本物を知る人のみに理解されています。 ビーチブレイクに最適な存在感のある重量級ボードの第一人者です。

ガトヘロイ by ロビンキーガル
ロングボードとショートボードをつなぐ、真のトランジションを追求したロビンキーガルのコンセプトブランド。他を圧倒する完璧な三次元フォイルで世界のロングボードシーンを牽引しています。

サーファビリー by ジャレッドメル
ハイパフォーマンスピッグ系のライディングでは世界一と評されながらも、彼が作るボードは“誰もがジャレッドメルになれる”というほどに簡単に乗りこなすことができるマジックボードです。

BMT by アレックスノスト
世界のサーフシーンのアイコンとして他のシェーパーの視線とは違ったコンセプ トから生み出されるアレックスの世界観を具現化したボードで、アレックスワールドを体現できます。

アンヒンジド by デーンピーターソン
1990年代後半よりカリフォルニアのサーフシーンを賑わしたビッグネームであり、現在世界を牽引するハイパフォーマンスピッグの生みの親ですが、ユーザー目線で作られる最適なボリュームで仕上がられたボードはユーザーの皆様に極上の満足感をお約束します。

アンヒンジドのペトピッグペン
(photo by SeaKong)

マドルガーダタブラス by マットハワード&ブリタニークイン
現代のシングルフィンログ、ノーズライディング、ブラックウェットスーツという世界観を確立した張本人といわれ、現在はバハカリフォルニアで独自の世界観 に包まれたアーティスティックなボードを創り続けています

ジョンペック
1963年1月1日にレギュラーフッターとして史上初めてパイプラインをメイクした ジョンペック。往年のサーファーながら現在もビッグウェーバーとして活躍する彼の歴史的な名作を作り続けています。

シーコングオリジナルボード
低価格、高品質は当然のこと、乗りやすさ、特に初めてボードをご購入される方 に必要なテイクオフ性能、浮力にこだわった各サイズのボードをご提供しています。

ジョエル・チューダーはモダンスタイル、ロビンとアレックスはクラシックスタイル

[AO] Seakongが取り扱われているブランド、Creme、Gato Heroiに関わる、2人の天才ロビン・キーガルとアレックス・ノストは、ジョエル・チューダーらクラシックロングボードのスタイルとは異なるモダンロングボードの新たなスタイルを切り開いたと認識されていると思います。従来のクラシックロングボードスタイルとロビン・キーガル、アレックス・ノストによるモダンロングボードスタイルの違いを教えてください。

[SK] 日本ではクラシックロングボードの申し子と言われるジョエル・チューダーは、カリフォルニアにおいてはモダンロングボードの典型と考えられています。その理由はジョエルの象徴でもあるノーズライディングのスタイルは、サーフボードのロッカーがほとんどなかった1960年代には存在しなかったものと考えられているからです。

ジョエルに対しロビンやアレックスはモダンロングボーディングまたはネオクラシックなどと言われることがありますが、実際には彼らがフォーカスしている部分のほうがもっとクラシックの領域にあります。

ロビン・キーガル(左端)とアレックス・ノスト(右端)、2003年頃撮影

ロングボードの可能性の追求

2000年代に入り、ノーズライディングを追求し過ぎた結果、サーフボードはより重く、スクエアで、遅く、動かないものが優れているという方向に向かいつつありました。

ロングボードリバイバルからハイパフォーマンスロングボードの時代へ、そしてシングルフィンロングボードの時代に導いたジョエルの次世代に育った彼らのサーフィンライフは、最初からシングルフィンロングボードを選択して始まりました。

幼いころからシングルフィンロングボードに乗り慣れた彼らはノーズライディングを自由自在にこなしていたため、次の展開、すなわちロングボードの可能性に目を向けることとなりました。彼らはノーズライディングに関してはスピードがあればボードは安定するから問題ないと考え、なおかつスピードがあれば速くて大きな波にも対応できるし、コントロール性能も飛躍的にアップすると考えました。

ロビン・キーガルのトリム&グライド
(photo by SeaKong)

同時に、サーフボードというものが持つカルチャーの本質を考えたときに行きつくのは、1950年代、60年代であると言うことはカリフォルニアでは当然と考えられています。過去のサーフィン関連雑誌のすべてを所有し、サーフボードにおいてはレジェンドも舌を巻くほどの見識を持っていたロビンは、1960年代のピッグに目を向け、ボードの開発に取り掛かりました。そしてそれは最終的にロビン・キーガルはショートボードレボリューション直前の1960年代のサーフボードが最も進化していた時代のボードの開発へ、アレックス・ノストは1970年代初頭のショートボードレボリューション中期から後期のボードのリメイクへと繋がっていきました。

それに伴い大きな変化を遂げたのは彼らのライディングスタイルで、ジョエルのようにスムースなライディングをしないのは、彼らが1960年代当時のロッカーのない時代のサーフィンの代表的なスタイル“ホットドッギング”を継承しているからです。そのことを踏まえてもロビンとアレックスがクラシックスタイルで、ジョエルがモダンスタイルということが正確だと言えると思います。

サンオノフレでのロビン・キーガル
(movie by SeaKong)

ガトヘロイで追及するトランジション

[AO] ロビン・キーガルとアレックス・ノストのサーファーおよびシェイパーとしての凄さ・特徴について、教えてください。

[SK] ロビン・キーガルのメインコンセプトブランドであるガトヘロイにおいて彼が追及しているのは“トランジション”です。この“トランジション”とはロングボードとショートボードをつなぐものという意味です。1960年代の後半になりオーストラリアではサーフボードを薄く短くし、ハイパフォーマンス性能を求める動きが大きくなっていました。その動きを察知した当時のカリフォルニアのビッグブランドは、その波が押し寄せてくると自分たちが倉庫に持つ膨大な量のロングボードが売れなくなってしまうと考え、その情報を封じ込めることに精力を費やしました。その甲斐あって彼らの膨大なストックボードは売り払われ、同時に影で進行していたショートボードを一斉に販売することとなり、ショートボードの時代が幕を開けました。

ロビン・キーガルのクラシカルなカットバック
(photo by SeaKong)

つまりロングボードが進化をしていた過程において、ある日その動きは封じ込まれ、突然にショートボードが現れたというわけです。ロングボードが進化していった結果、ショートボードが生まれたのではなく、その間は空白であったと気づいたロビン・キーガルはその空白を自分自身の手によって繋げる“トランジション”を実現しようと考えました。それは今まで誰も行ったことがない考えと挑戦であったため、周りからの理解を得ることはなかなかできませんでした。

当時薄っぺらいピッグ系のボードを日本に送ってきたロビンに私は「こんなボード誰も理解できないし、乗れない」と訴えましたが、彼は平然と「カリフォルニアでも誰もわかっちゃいないから」と答えたことを覚えています。またサーファーズジャーナルのロビン・キーガルの特集においても、アレックス・ノストは以下のようにロビンについて評価しています。

「昔ながらの文化をなぞっているわけでも、小手先で小遣い稼ぎをしているわけでもない。彼がやってきたことはどれも革新的だった。いつもみんなの少し先を行っていて、本来彼が得るべき勲章はないけれど、わかる人にはわかっているという感じだ」と。

2000年に初めて来日したロビン・キーガル
(photo by SeaKong)

ロビン・キーガルはシェープとサーフィンだけではなく、その芸術的なセンスにおいても、本物であることは明確です。今では作られることが少なくなってきましたが、ハンドメイドのシルクスクリーンでボードをラミネートしたり、アブストラクトを現代に復活させたのは彼の功績です。

また彼がデザインを提供したスウェーデンのハイファッションブランドのアクネは、彼の作品を巨大なパネルにし、ニューヨークのストリートの端から端まで埋め尽くしたほどです。被害妄想と誇大妄想にさいなまれ、時に破壊的な行動をするところも天才の片鱗であると確信しています。

アレックスの全てが世界に拡散され、世界中のビーチを席巻する

アレックス・ノストの最近のライディング
(photo by SeaKong)

対してアレックス・ノストは、コンテストを主体とするスポーツサーフィン以外のサーフィンの全分野においてアイコンとされるサーファーの象徴です。性格的にもメローで人に危害を与えることがなく、誰からも好かれる彼を慕うサーファーは世界中におり、アレックスのコピーと言われる人種を多数生み出しているほどです。

彼の作るサーフボード、ライディングスタイル、ヘアスタイル、ファッション、車、音楽のすべては模倣され世界中に拡散されます。彼がボンザーに乗れば、カリフォルニアのサーフショップにはボンザーが溢れ、はたまた世界中のビーチを席巻するといった具合です。

現在はロビン・キーガルの目指す“トランジション”時代より少し後の時代背景を持つボードづくりが中心です。時に時代背景を忠実に再現するあまり、当時の安っぽさが伝わってくるのは彼のユーモアセンスの表れです。

宮崎でのアレックス・ノスト
(movie by SeaKong)
アレックスノストのアートショー
(photo by SeaKong)

史上最強無敵のテイクオフ、クリーム ファットキャットとデューイ・ウェーバー パフォーマー

[AO] 史上最強無敵のテイクオフと形容されている、クリームのファットキャットとデューイ・ウェーバーのパフォーマー/スタイリストは、Seakongでも人気のノーズライダーのサーフボードモデルかと思います。史上最強のテイクオフを可能にするファットキャット、パフォーマー/スタイリストの強み・特徴を教えてください。また、どのようなメカニズム・仕組みにより史上最強テイクオフが可能になるか教えてください。

[SK] デューイ・ウェーバーの「パフォーマー」「スタイリスト」は、他のボードには全く無い特徴を持っています。

それは60㎝を超えるボード幅があるにもかかわらず、ボトム面が限りなくフラットに近いことです。このような形状のボードは他に存在しません。これは偶然にも小波で混雑している日本の海で圧倒的なテイクオフの速さを生み出します。パドリング時にボードの横揺れをおこさないためで、ボードが失速せず、どんな波でも周囲の誰よりも速く波を捕まえることが可能です。

しかしながら「パフォーマー」、「スタイリスト」の本当の魅力はテイクオフという偶然の産物ではありません。本当の魅力は「1967年に作られた当時のままの形状」であるということです。当時のボードを真似て作ったボードは世の中に沢山ありますが、当時のままのボードというのはごく限られています。どんな趣味を持つ人でも古いものに興味があれば、より本物を求めるはずです。ロビン・キーガルも「歴史は買えない」と言っているとおり、ロビン・キーガルは「パフォーマー」を真似ることはできても「パフォーマー」を作ることはできません。

ロングボードはスポーツではなく古き良き時代を体現できるカルチャーです。そういった意味でデューイ・ウェーバーの「パフォーマー」、「スタイリスト」は本物を知ることができる貴重なツールです。

クリーム(Cream)のファットキャット(左)、デューイ・ウェーバーのパフォーマー(中央)、スタイリスト(左)
(photo by SeaKong)

「ファットキャット」はもともとSeakongが、デューイ・ウェーバーに対抗して販売できるボードとしてロビン・キーガルに依頼して作られたボードです。

「パフォーマー」、「スタイリスト」は圧倒的な人気がありますが、時に「持ちにくい」「動きにくい」と評価されていました。現在では、以前のようにテイクオフ性能のみを重視したボードの勧め方はしておりませんが、当時はお客様のご要望にできる限りお応えしようと考えていました。

ロビン・キーガルはボード幅を約1㎝細くし、ロッカーを抑え、ボランクロスによって重量を増やすことによって、それらの問題を完全に解決しました。もちろんそれ以外の緻密な変更があったことは当然ですが…。結果的に「ファットキャット」は、絶対的な安定感を除いてスピード、コントロール性、ノーズライディングの性能というすべての面で「パフォーマー」と「スタイリスト」を凌駕しています。

ピッグの復活はロビン・キーガルとアレックス・ノストによって

[AO] 近年のピッグ人気の背景を教えてください。また、Seakongが取り扱いされている人気のピッグモデルである、ガトヘロイのプレイボーイ、クリームのプレイデートの強み・特徴について教えてください。

[SK] 2011年には、多くのサーファーの間で、「ピッグの復活はロビン・キーガルとアレックス・ノストによってもたらされた」と考えられていました。ピッグという形状、コンセプト自体は当然、サーフボードの歴史とともにあったことですが、シングルフィンロングボードがジョエル・チューダーによって復権を果たした以降はノーズライダーが主流となり、ボードのアウトラインは両サイドのレールが平行に近いものが多く見られました。それはノーズライディングに適していた半面、ボードのコントロール性を損なっていたので、前述のようにロビン・キーガルとアレックス・ノストは二人三脚で次なるロングボードの可能性を求め、最終的にピッグにたどりつきました。

それは2005年くらいだったと思います。もともとロバートオーガスト、ダノーのチームライダーだった当時からアレックスはピッグに乗っていましたが、それはピッグノーズライダーという形状のもので、あくまでもノーズライディングが主体のピッグ形状のボードでした。ロビン・キーガルは本来のピッグが持つカジュアルなコントロール性能とトリム&グライドの性能を重視したピッグをアレックスに提供しました。その後の二人の活躍は皆さんの知る通りです。

2011年、カリフォルニアのサンタクルーズでジョエル・チューダー主催の「ダクトテープ」が開催されました。ロビン・キーガルはアレックス用に新しいタイプのボードを用意していましたが、アレックスが当日使用したのはデーン・ピーターソンのシェープしたボードです。

デーン・ピーターソンは幼い頃よりマリブにて頭角を現し、20歳ころ単身オーストラリアに渡った後、当時ハイパフォーマンス天国であった彼の地をシングルフィンロングボード大国へと転換させた大立役者です。ロビン・キーガルとデーン・ピーターソンは、奇しくも別の角度で現在のシングルフィンロングボードの主流であるハイパフォーマンスピッグという形状を創り出していたのです。もっとも時代背景を追う二人が、ショートボードレボリューションの興りつつあったオーストラリアで大きな影響を受けたことは共通しているので当然と言えば当然と言えるかもしれません。

面白いのは、破壊者として知られるロビン・キーガルのボードを模倣することは危険が伴うことで、よって現在世界を席巻するすべてのハイパフォーマンスピッグは人格者のデーン・ピーターソンのボードを模倣したものと言われていることです。

ガトヘロイプレイボーイとクリームのプレイデート

ガトヘロイの「プレイボーイ」はあくまでもハイエンドユーザー向けに作られた究極のハイパフォーマンスピッグです。ロビン・キーガルはガトヘロイというコンセプトブランドにおいては、残念ながら“ユーザー目線”ではありません。自分自身で考えうる究極のボードを作ります。そのためにレールフォイルがまるでナイフのように繊細で薄く研ぎ澄まされすぎたりと極端に浮力のないボードが作られたりします。

対して、“ユーザー目線”で作られているのがクリームというブランドです。誰もが簡単にカリフォルニアのクラシックスタイルを味わえる、それがクリームです。

よって「プレイデート」は、「プレイボーイ」のフィーリングを一般のサーファーの方が同じようにパフォーマンスできるボードです。特徴はテール寄りに位置したスタンスでトリム&グライドし、ノーズライディング時に高速で波のパワーゾーンを突き抜け、ふり幅の大きい“スイング”と呼ばれるカットバックでポジションを整えるというボードです。

クリーム(Cream)のプレイデート
(photo by SeaKong)

従来のノーズライディング主体のボードでは、ノーズライディング時に波を大きく突き抜けることはないので、カットバックもスローで緩やかになりますが、「プレイボーイ」や「プレイデート」は、繊細なレールとコンケーブのないボトムによって一気に波の前方に突き進みます。そのためにより速く激しいカットバックが必要となるので、見た目にも派手なライディングと映ります。

それがこれらのハイパフォーマンスピッグの醍醐味です。

シングルフィンロングボードの大会で勝つためのボード、 デューイ・ウェーバープレーナー

[AO] 上記の他に、Seakongお薦めのサーフボードモデル(とそのメーカー)がございましたら、ご紹介いただき、そのサーフボードの特徴・強みについて教えてください。

[SK] お勧めのサーフボードは、求められるお客様一人一人によって違います。テイクオフを重視する方とターンを重視する方、湘南の混雑したビーチによく行く方と、誰もいない離島でカタアタマ以上の波でサーフィンしている方など、人それぞれ求めるものは違います。Seakongで取り扱うサーフボードは10ブランド、80モデルに達しながら、すべて世界的に認められる唯一無二のラインナップです。それらはすべて違うフィーリングを持つので、すべてのサーファーの方にご満足いただけるものです。どんなご予算の方にも、どんなレベルのお客様でも、どんなご要望にも応えられるボードが揃っています。

[AO] クリームのファットキャットとデューイ・ウェーバーのスタイリスト、ガトヘロイのプレイボーイ、クリームのプレイデート、その他Seakongお薦めのボードを、コンテストにて使われている著名なサーファーや、コンテストでの優勝・入賞の実績についてお教えください。

[SK] 前述のように、Seakongで取り扱うブランドは時代背景を重視したシェーパーによって作られています。これはサーフボード(シングルフィンロングボード)の醍醐味は誰でも簡単に波に乗れることが原点であり、その自由でのんびりとしたフィーリングはレイドバックした1960年代の古き良き時代にあると考えられています。

サーフィンは人と争うものではなく、ましてやスポーツでもない。古い車や音楽が好きなことと同等に考えられています。だから反面、現在の最新のものと比べ性能が劣ることもあります。それでも「何にこだわるのか」が重要なのがサーフィンです。ただし、実は1本だけそれらのこだわりを無視したサーフボードがあります。デューイ・ウェーバーの「プレイナー」がそれです。「プレイナー」は、1960年代への郷愁やこだわりはなく、シングルフィンロングボードの大会で勝つために創り出されたボードです。1960年代にはなかったロッカー、レールフォイル、ボトム形状で形作られています。そのため実際にこの「プレイナー」をご購入いただいたお客様の評判はすこぶる良いのです。

デューイ・ウェーバーのプレイナー
(photo by SeaKong)

Seakongチームライダーの中山祐樹がプロアマコンテストで優勝したり、戸井田雅秋がNSAのチャンピオンになったり、小林恵理子がプロになって使用しているのもこの「プレイナー」であることは偶然ではないのです。

<戸井田雅秋氏 コンテスト戦績>
2010年 NSA全日本サーフィン グランドチャンピオン

<中山祐樹氏 コンテスト戦績>
2009年 NSAの「オールジャパングランドゲーム」優勝
2010年 NSAの「全日本選手権」優勝
2010年 「シングルフィンオールスターズ」優勝
2010年、2011年 NSA日本代表
2012年 NSA「級別選手権」優勝
2012年 サーフタウンフェスタ「プロアマ戦」優勝

(インタビューはここまで)

ジョエル・チューダーを代表とするクラシックロングボーディングが更に進化した形と捉えられることが多い、天才ロビン・キーガルのダイナミックなライディング。より正確な時代考証の基では、実はジョエルのライディングよりも古い時代から止まってしまった、ロングボーディングの進化の過程を辿り直しているものと知り、非常に意義深いインタビュー内容となった。

なかなか理解されないという、ロビンの壮大なるテーマ トランジション(Transition)がより認知され、更に発展して行く時はきっと近付いているはずだ。それと並行して、彼のポップでユーザーフレンドリーなブランド Creme は相変わらず海では大人気で有り、オーシャンビューをカラフルで賑やかなものにしている。

Seakong が取り扱う魅惑的なクラシックサーフブランドラインナップは、ロビン・キーガルによるCreme、Gato Heroi、アレックス・ノストによるBMT (Brown Microwave Television)、ジャレッド・メルによるSurf A Billy、デーン・ピーターソン (Dane Peterson) によるUnhinged Surfboards、Dewey Weber、Harbour、DANO、Madrugada Tables、Elmore、John Peckの10のスタイリッシュサーフブランドと、Seakongオリジナルブランドだ。Seakong で田中氏の話に耳を傾ければ、 楽しいクラシックロングボーディングの世界の扉が開くことになるのだ。

~SeaKong 関連情報~

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